火事の原因になる天ぷら油は引火した場合、水をかけてはいけないと言われています。
もし実際に水をかけたらどういったことが起こるのかというと、
・ 火のついた油が飛び散って、燃え広がる。
・ 熱湯も飛び散るので、近くにいる人はヤケドするかも。
という火を消すつもりだったのに、さらに燃え広がる原因を作ってしまいます。
しかし一般的に、燃えている火に水をかければ消えそうな気がしますけど、なぜこんな危ない目にあってしまうのでしょう。
ポイントとなるのは火と水の関係ではなく、火が燃えるために必要な油と水の関係を知ると分かってきます。
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まず知っておかなければいけないことが3つ

1つめ、水そのものの特徴から
水は、とても小さな原子という粒が集まってできています。液体では、その粒がゆっくり動いていますが、気体になるととても早く動き回る特徴があること。
2つめ、水と油の沸騰する温度が違う
水は100度で沸騰しますが、油は100度より高い温度にならないと沸騰しないこと。
3つめ、水と油がまじり合わない
水と油を混ぜると、水は油より重たいので油の下に入り込みます。
3つの特徴から分かること
引火した油の温度が200度近くまで上がっている中に、100度で沸騰する水をかけるとどうなるのか。水は一瞬で100度以上になり蒸発します。蒸発というより爆発といったほうが正しいかも。
一瞬で液体から気体になることで体積がおよそ1700倍まで増えます。つまり、火のついた油がまき散らされることになります。
こういった危険な状態のときには、油に火が付いたときには消火器か、フタをかぶせるなど油に酸素(空気)が触れないようにすることが大切です。
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